こんにちは。
Jが開幕して2分け1敗。
結果も出てなければ、内容も散々…
マリサポのみなさんは少々寂しい日々を送っているのではないでしょうか。
ぼくもそうでした。
でも、大宮戦で希望を感じることができました。
確かに不満はあります。
が、ここは我慢の時期です。
さて、先日のアルディージャ戦。
守備についても言及したいところですが、
今回は「縦パス」に絞らせてもらいます。
実際に縦パスで崩せたシーンを紹介します。
ご覧のように、アルディージャはほぼ守備網を作り上げています。
当然、ここから崩すにはそれ相応の攻撃が求められるわけです。
しかし、マリノスは簡単にこじ開けてしまいます。
まず、谷口がDFラインまで下がることで、両SBを押し上げています。
それによって、大宮はピッチを幅広く守らざるを得ません。
その結果、中盤とDFの間にスペースが生じています。
(ちなみに、守備は基本的に狭ければ狭いほど良いとされています。
相手が有効に使えるスペースを消すことができるからです。
選手が広がれば広がるほど、危険なスペースができてしまうんですね。
逆に言えば、攻撃する側はいかに相手を広げさせることができるかがポイントとなります。
代表的なのがもちろんバルサですが。)
そこに左MFの狩野が漂ってきます。
すかさず俊輔から縦パスが送られます。
見事、ダイレクトで右サイドのパンゾーに展開!
変なジャンプをしている狩野ですが、
これは相手DFが激しくチェックに来たことを意味しています。
当然、ここで縦パスを通されたくないわけですから、ガツガツ来るわけです。
それでも何とかしてパスをつなげた狩野はナイス。
さらに、狩野にパスが通った時点で、FW陣が素早く動き出してます。
大黒は左サイドへ…斎藤は右サイドへ…
…それに呼応して、大宮DFもラインをどんどん下げる…
…相手守備が広がっていく…選手がどんどんサイドに広がっていく…
…選手が広がると…?
スペースができる!!
完璧な崩しで、後はスペースに走りだした狩野にラストパスを送るだけ…
なのに、パンゾーは右サイドに流れた斎藤にパスを出してしまいます。
まぁ、斎藤からの折り返しをフリーの狩野がシュート、
という流れを考えたのかもしれないけど。
でも、ここは狩野にパスして…
とにかく、左MFで先発した狩野が中央で起点となったいいシーンだったんですが、
結局、縦パスを受けたのはこれだけでした。
チャンスを作れてるのに、なぜか縦パスを送ろうとしない…
その象徴が次のシーン。
左サイドでボールを持ったマリノス。
斎藤がトップの位置からライン間まで降りてきます。
しかも、しっかりフリーでボールを持てるタイミングで降りてきます。
そこで、ヒョーは谷口へパス。
うん。相手がパスコースを塞いでいたのでしょう。仕方ない。仕方ない。
斎藤の方をまったく見てないけど、きっと相手に悟らせないためね。気が利くね!
むしろ、谷口から斎藤へのパスコースはしっかり空いているから、
ナイス判断!あとは谷口がパスを出せば…
えぇぇぇーーーっっ!!リターンパスぅぅぅーーー!!!!!
タニもやっぱり斎藤を見てない!!
ってか、ルックアップすらしてねぇ!!
ヒョーも指示してないっぽいし…
さてはこの二人、縦パスを出す意識が無いのでは…
結果、なぜかマークがついている狩野に出す始末…。
カットされておしまい。
なんやねん!!
…一方CBたちは…
相手が複数人いる中、
針の穴を通すような鋭いパス!!すごいぞ栗原!!
前を向いた俊輔から大黒へスルーパス!!
うまく合わず!!おしい!!
もういっちょ。
後半から交代で入ったレイが降りてきたところに、鋭いパス!!
そのまま前を向いたレイは左サイドの斎藤へ展開!!
いいクロスが上がるも、中とは合わず!!おしい!!でも、いいぞ栗原!!
…と、栗原をほめたたえてみました。
いやぁ、栗原はたまにいい縦パスを入れるんですよ。昨シーズンでもありましたけど。
ただ、致命的な点があります。
それは、ミスがあまりにも多いという点です。
ここでは紹介しませんが、凡ミスが圧倒的に多い。失敗する確率が異様に高い。
ビルドアップという点においては、正直かなり厳しい。
では、相方のボンバーはどうかと言えば、ボンバーもやっぱり厳しい。
後半になって、ボンバーは縦への意識を強く持ちました。
積極的にドリブルをしたり、隙さえあれば縦パスを狙ってみたり。
その姿勢は評価されるべきだとは思います。
いまチームに必要なことを理解して、実践しようとしていました。
でも、まったく通らない…悲しいほど通らない…
その意識とは裏腹にミスばかりしてしまうボンバー…
もちろん、ビルドアップができないからと言って、
それだけで「ダメな選手」とレッテルを貼るつもりはありません。
ただ、俊輔以外で展開力がある選手がいない以上、CBにも求めざるを得ません。
しかし、現状の二人ではそのギャップがあまりにも大きい。
どちらか片方がある程度の展開力がないとかなり厳しい…
そういう選手はいないのか…
日本代表でいう今野、旧代表でいう闘莉王のような選手が…
…と嘆いていたら…
ん?
んん?
30メートルのグラウンダーの縦パスを通すだと…!?
次の瞬間には、小野がドリブルを仕掛けている…!!
んっ?
んんっっ??
一体、誰に出すの!!??
…ペナ内の谷口、しかもマークがうじゃうじゃいる中にパスを通してやがる…
これ、タニがヒョーに落とせてたら一点ものじゃん…
…なにこいつ…ビシバシ縦パスを通してきやがる…
…ただのカンペーなんかじゃあねぇ…
いま、うちに一番必要な選手じゃねぇか!!
ちなみに、ぼくが「カンペーいいなぁ」と感じたのが、そのパススピードです。
たとえば、次のシーン。
カンペーからパンゾーにパスが出るんですが、
大宮の選手がパンゾーに寄せ切れてないんですね。
なぜならパススピードが速いから。
栗原より中澤より兵藤よりも圧倒的にパススピードが速い。
勇気を持って縦パスを出せる上に、これだけの正確性・パススピードがあれば、
必然的にパスが通る確率は高くなります。
そこにぼくは可能性を感じています。
わずかな時間ではありましたが、
誰もが貴重な戦力だと、必要な戦力だと感じたのではないでしょうか。
次のスタメン発表で、樋口監督の覚悟を見せて欲しいと思います。