2012年4月6日金曜日

カンペーがマリノスを変える、絶対に part2


どうも、こんにちは。
前エントリーから早2週間。
21敗だったマリノスは33敗。相変わらず結果を出せていません。
ぼくもぼくで結果を出せていません。
そう、ぼくは「カンペーが救世主になる。絶対。」と断言しました。ええ。
じゃあ、実際どうだったかと言えば、

カンペースタメン→2試合。
結果→2敗。


ぜんぜん勝ってねーー!!!嘘ばっかり!!失点ばっかり!!!
やっぱ中澤と栗原の方がいいもんね!!!!!

そう思ったマリサポの方もいるでしょう。
ぼくもそうでした。
カンペーだめじゃん…。オレの考え浅はかじゃん…。ブログの説得力皆無じゃん…。

それでも、ぼくはあきらめません。
なぜならカンペーは直接的な失点に絡んでいないからです
そもそも鳥栖戦は本職でないボランチでしたから参考外ですし、
札幌戦もCBが誰であろうと防げなかった2失点でした。
きっとまだ中澤や栗原と争える資格を持っているはず…
そう願ってやみません。

…だって…カンペーのいいところをまた一つ見つけてしまったのだから…


とりあえず、ロングフィードの正確性は相変わらずでした。
入団前から「逆サイドの斜め方向にロングフィードを出せる」という情報がありましたが、
まさにその通りで何本も右サイドの小野やパンゾーにパスを通しまくってました。
一応、画像で紹介。

中盤からカンペーにボールが戻って来ました。

すぐさまカンペーは右サイドのパンゾーに斜め方向のロングフィード!!


見事、ピタリ。
これ簡単に通してますけど、キックの精度は代表の吉田や今野に負けてないですよ。
(吉田の方がドリブルとアイデアは上かもしれないけど…)
で、ちなみにDFラインからのロングパスのメリットは何かと言えば、
中盤を省略して高い位置でボールを持てるってことだけじゃないんですね。
画像にも書き込みましたが、
バイタルエリアに広大なスペースができることが大きなメリットなんです。
ただ、当然ではありますが、単純なロングパスでこんなスペースができるはずもありません。
相手もスペースを消すために守備網を形成しているわけですから。
では、どうしてこんなスペースができているのか。

まず、上の1枚目の画像を見てください。


一目瞭然ですが、マリノスの選手もコンサドーレの選手も左サイドに集まっています。
これは、右サイドでボールを動かしていた後、
DFラインを経由して左サイドにサイドチェンジした場面なんです。
順番に画像で説明しますと…

右サイドを攻略しようとしたマリノス。

詰まったので、DFラインまで戻したマリノス。


左サイドにボールを動かしたマリノス。


コンサドーレの選手を左サイドの引き付けるだけ引きつけたマリノス!!
カンペーへ!!!!!

で、最初のシーンとなるわけです。

マリノスは、わざと右サイドから左サイドに変えて、
「これからこっちのサイドで攻撃を展開するよ~」という雰囲気を醸し出しているわけです。
それゆえコンサドーレの選手たちは左サイドにぞろぞろと寄ってくる。
はい。条件は整いました。
ここでカンペーの高速ロングフィード兼高速サイドチェンジ。
一気にサイドを変えることで、相手の中盤がガラ空きになるわけです。

中盤でパスを回し→どちらかのサイドにマークを引き付ける→バックパス→逆サイドにロングパス。
まぁ常套手段と言えばそれまでですが、できるチームは限られます。
理由は単純で、逆サイドにロングパスを頻繁に通せるCBがほとんどいないからです。はい。
もちろん、栗原だって蹴れますよ。でも、前回言った通り、ミスの確率がかなり高い。
それでは攻撃パターンとして成立できない。これはどの選手も似たりよったりです。中澤もね。
ぼくがカンペー推す理由の一つはここにあります。

安定して難しいロングパスを通せる。しかもボールを受けてすぐに。
こんな選手、めったにいません…



あともう一つだけ、カンペーの凄いところ。
これが新たな発見だったわけですが、このシーン。

マークのついてる兵藤におかまいなしの高速縦パス。


兵藤はオグに落とす。
コンサドーレの選手たちは兵藤に釣られて中央に集まってしまっている…
中央に集まれば、当然空くのが…


サイド!!
マリノスの攻撃陣がペナ内に突進!!コンサドーレの守備陣が急いで帰陣!!
比嘉の前にはスペース!!
ドリブルで駆け上がってクロス!!!!
という大チャンスを迎えたマリノスでしたが、
比嘉はなぜかスピードダウン…もったいない…

まぁ、比嘉のことは置いといて、
カンペーの縦パスから始まったいい攻撃だったんですが、
注目すべきは最初のシーン。
カンペーがパスを出した方の足を見てください。
これ、左足で蹴ってるんです。
そう、カンペーは左足でもグラウンダーの強いパスが出せるんです。
これ、かなりのストロングポイントです。

右サイドバックの場合、利き足が右の方が良く、
左サイドバックの場合、利き足が左の方が良いと言われることと関係しますが、
基本的にディフェンスはサイドに追い詰める守備をします。
すると、左サイドにいる選手は右足で出せるコースが狭まってしまいます。
一方、左足であればラインギリギリからカーブをかけて蹴ることもでき、余裕で打開できます。
ここに、利き足の重要性が関係するわけです。

1枚目を見ると、キリノが原則通り左からプレスをかけてます。
つまり、カンペーの右サイドを切っているわけです。
ここで右足を使って縦パスを蹴ってしまうと、カットされてしまう危険性があります。
でも、カンペーは左足でも強くて正確なパスを出すことができた。
これはプレスを無効化できることを意味します。
通常、CBなんて足元が下手で、利き足でなければ尚更です。
でも、カンペーは違う。
このシーン以外でも、
右を切られてしまった際、普通に左足でバンバンとパスを通してました。


両足から強くて正確なパスを出せる。しかも両足から。
こんな選手、めったにいません…。


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樋口監督、頼むからこないだの鹿島戦のメンバーの左CBにカンペーを入れてください。
CBにカンペー、ボランチに中町がいれば、きっと俊輔も復活できるよ…


まぁ、中澤を外すなんていう大それたコト、できるはずもないだろうけどさ…









2012年3月23日金曜日

救世主、現る。カンペーがマリノスを変える。絶対に。


こんにちは。
Jが開幕して2分け1敗。
結果も出てなければ、内容も散々…
マリサポのみなさんは少々寂しい日々を送っているのではないでしょうか。
ぼくもそうでした。
でも、大宮戦で希望を感じることができました。

確かに不満はあります。
が、ここは我慢の時期です。


さて、先日のアルディージャ戦。
守備についても言及したいところですが、
今回は「縦パス」に絞らせてもらいます。


実際に縦パスで崩せたシーンを紹介します。



ご覧のように、アルディージャはほぼ守備網を作り上げています。
当然、ここから崩すにはそれ相応の攻撃が求められるわけです。
しかし、マリノスは簡単にこじ開けてしまいます。
まず、谷口がDFラインまで下がることで、両SBを押し上げています。
それによって、大宮はピッチを幅広く守らざるを得ません。
その結果、中盤とDFの間にスペースが生じています。

(ちなみに、守備は基本的に狭ければ狭いほど良いとされています。
相手が有効に使えるスペースを消すことができるからです。
選手が広がれば広がるほど、危険なスペースができてしまうんですね。
逆に言えば、攻撃する側はいかに相手を広げさせることができるかがポイントとなります。
代表的なのがもちろんバルサですが。)

そこに左MFの狩野が漂ってきます。
すかさず俊輔から縦パスが送られます。


見事、ダイレクトで右サイドのパンゾーに展開!
変なジャンプをしている狩野ですが、
これは相手DFが激しくチェックに来たことを意味しています。
当然、ここで縦パスを通されたくないわけですから、ガツガツ来るわけです。
それでも何とかしてパスをつなげた狩野はナイス。
さらに、狩野にパスが通った時点で、FW陣が素早く動き出してます。
大黒は左サイドへ…斎藤は右サイドへ…
…それに呼応して、大宮DFもラインをどんどん下げる…
…相手守備が広がっていく…選手がどんどんサイドに広がっていく…
…選手が広がると…?

スペースができる!!


完璧な崩しで、後はスペースに走りだした狩野にラストパスを送るだけ…
なのに、パンゾーは右サイドに流れた斎藤にパスを出してしまいます。
まぁ、斎藤からの折り返しをフリーの狩野がシュート、
という流れを考えたのかもしれないけど。
でも、ここは狩野にパスして…



とにかく、左MFで先発した狩野が中央で起点となったいいシーンだったんですが、
結局、縦パスを受けたのはこれだけでした。
チャンスを作れてるのに、なぜか縦パスを送ろうとしない…
その象徴が次のシーン。




左サイドでボールを持ったマリノス。
斎藤がトップの位置からライン間まで降りてきます。
しかも、しっかりフリーでボールを持てるタイミングで降りてきます。
そこで、ヒョーは谷口へパス。
うん。相手がパスコースを塞いでいたのでしょう。仕方ない。仕方ない。
斎藤の方をまったく見てないけど、きっと相手に悟らせないためね。気が利くね!
むしろ、谷口から斎藤へのパスコースはしっかり空いているから、
ナイス判断!あとは谷口がパスを出せば…


えぇぇぇーーーっっ!!リターンパスぅぅぅーーー!!!!!
タニもやっぱり斎藤を見てない!!
ってか、ルックアップすらしてねぇ!!
ヒョーも指示してないっぽいし…
さてはこの二人、縦パスを出す意識が無いのでは…


結果、なぜかマークがついている狩野に出す始末…。
カットされておしまい。
なんやねん!!


…一方CBたちは…



相手が複数人いる中、
針の穴を通すような鋭いパス!!すごいぞ栗原!!


前を向いた俊輔から大黒へスルーパス!!
うまく合わず!!おしい!!


もういっちょ。
後半から交代で入ったレイが降りてきたところに、鋭いパス!!


そのまま前を向いたレイは左サイドの斎藤へ展開!!
いいクロスが上がるも、中とは合わず!!おしい!!でも、いいぞ栗原!!


…と、栗原をほめたたえてみました。
いやぁ、栗原はたまにいい縦パスを入れるんですよ。昨シーズンでもありましたけど。
ただ、致命的な点があります。
それは、ミスがあまりにも多いという点です。
ここでは紹介しませんが、凡ミスが圧倒的に多い。失敗する確率が異様に高い。
ビルドアップという点においては、正直かなり厳しい。
では、相方のボンバーはどうかと言えば、ボンバーもやっぱり厳しい。
後半になって、ボンバーは縦への意識を強く持ちました。
積極的にドリブルをしたり、隙さえあれば縦パスを狙ってみたり。
その姿勢は評価されるべきだとは思います。
いまチームに必要なことを理解して、実践しようとしていました。
でも、まったく通らない…悲しいほど通らない…
その意識とは裏腹にミスばかりしてしまうボンバー…

もちろん、ビルドアップができないからと言って、
それだけで「ダメな選手」とレッテルを貼るつもりはありません。
ただ、俊輔以外で展開力がある選手がいない以上、CBにも求めざるを得ません。
しかし、現状の二人ではそのギャップがあまりにも大きい。
どちらか片方がある程度の展開力がないとかなり厳しい…
そういう選手はいないのか…
日本代表でいう今野、旧代表でいう闘莉王のような選手が…


…と嘆いていたら…


ん?
んん?
30メートルのグラウンダーの縦パスを通すだと…!?


次の瞬間には、小野がドリブルを仕掛けている…!!


んっ?
んんっっ??
一体、誰に出すの!!??


…ペナ内の谷口、しかもマークがうじゃうじゃいる中にパスを通してやがる…
これ、タニがヒョーに落とせてたら一点ものじゃん…

…なにこいつ…ビシバシ縦パスを通してきやがる…
…ただのカンペーなんかじゃあねぇ…


いま、うちに一番必要な選手じゃねぇか!!



ちなみに、ぼくが「カンペーいいなぁ」と感じたのが、そのパススピードです。
たとえば、次のシーン。

 カンペーからパンゾーにパスが出るんですが、


大宮の選手がパンゾーに寄せ切れてないんですね。
なぜならパススピードが速いから。
栗原より中澤より兵藤よりも圧倒的にパススピードが速い。
勇気を持って縦パスを出せる上に、これだけの正確性・パススピードがあれば、
必然的にパスが通る確率は高くなります。
そこにぼくは可能性を感じています。


わずかな時間ではありましたが、
誰もが貴重な戦力だと、必要な戦力だと感じたのではないでしょうか。



次のスタメン発表で、樋口監督の覚悟を見せて欲しいと思います。

 

2012年3月20日火曜日

成長してるから…きっと…

どうも、こんにちは。

20周年を迎えたマリノスは、2試合を終えて勝ち点「1」。
結果だけ見れば順調なスタートとは言えません。
マリサポのみなさんは少々悲しい日々を送っているのではないでしょうか。
ぼくもそうでした。
でも、2試合を通して成長を感じることが出来ました。
子どものそれと同じように、焦らずに見守っていきたいと思います。



さて、対照的な試合となったレイソル戦とベガルタ戦。
樋口新監督が狙っている「プレス」について注目してみました。

まずはレイソル戦。
前線からのプレスという面では、あまり上手くいかなかった印象です。
相手のボール回しが何枚も上を行ってましたね。
まぁ、最初の試合ですし、相手は昨シーズンの王者ですし、仕方ない仕方ない。

ということで、プレス失敗シーンから。



キーパーのロングキックを田中が収めて、レアンドロに落としたシーン。
この試合、基本的に田中がボールを収める役だったみたいですが、
レアンドロは当然、近くでパスをもらえる位置にいました。
マリノスはCBSBが田中について、小椋がレアンドロにチャレンジするという思惑でした。
で、チャンスとあらば複数人でレアンドロ(ボール保持者)にアタックするという。
えぇ、樋口さんはキクマリのインタビューで言ってました。
「とりあえず、プレスをかけよう!」と。
「ダメだったらダメで、とにかくプレスをかけてみよう!」と。





柏のキープレーヤーはレアンドロで、マンマークをつけるに値するヤツ。
あらゆる試合でガツガツとマークされてきたヤツ。
それでも活躍し続けてきたヤツ。
簡単にはボールを奪えないわけです。
金井と小椋も軽くいなされてしまい、
結果として、バイタルのスペースを捨て、ロボのマークを栗原へ預け、
そして田中に向かって飛び出して行った中澤



その中澤もロボへのパスで無力化。
栗原もドリブルでかわされて、1対2に
我らがパンゾーが一人ぼっちのかわいそうな子に

が!
さすがパンゾー!!
すばらしいポジショニングでワグネルのシュートをブロック!!!
ばんざい!!!パンゾーばんざい!!!


もう一つだけ失敗シーンを。






写真の通り、「右MF」の俊輔が「CB」の近藤にプレスをかける……ん?








「ボランチ」の大谷に「ボランチ」のヒョーがプレスはい







 「左MF」のジョルジに「右SB」のパンゾーがプレス!
はい、ここで問題です。
マリノス側から見て右サイド。
レイソルはSBの橋本””FWの田中がいるはずです。
では、マリノスは誰が残っているでしょうか?

正解は







誰もいねぇ!」が正解でした!!
そりゃそうだ。
最初のシーンで俊輔がCBにプレスをかけてる時点で、
右サイドで数的不利になるのは決定していたのだから

そして、オグはレアンドロに別れを告げ、橋本にこんにちは。
当然、橋本はフリーになったレアンドロへ。
バイタルエリアがスッカスカの状態で、なおかつフリーで前を向いたレアンドロ。
まぁ、3失点目とほぼ同じシーンですよ。
失点につながらなかったのが奇跡的ですよ。


ということで、
前線からのプレスが上手く行かなかったレイソル戦。

ベガルタ戦で、どのような修正をしてきたのか。

前半5分のシーン。





お互いセットポジションの状態での、ベガルタの攻撃。

「左SB」に軽くプレスに行く「右MF」の俊輔おぉ。
(小野とオグも連動!!)







田村から関口に縦パスが通る。
このとき、俊輔は全力で取りに行ってないので、次のプレーに移れる。
また、オグは無理して関口にプレスをかけない。
なぜなら






パンゾーがいるからね!!!
そして、パンゾーも全力でボールを取りに行かない。
関口はサポートに来た角田にパス。
でも、そこには小野がいるのでボールを持つことはできない。





で、降りてきた赤嶺にパスが出るんだけども、
栗原が追い込んだことでマリノスのプレスはミッション終了。
後ろを向いたボール保持者に対して、3人で囲めました。

あとは刈り取るだけ!!






もう一つ、高いラインでプレスが成功したシーンがあったんですが、
ちょっと長くなるので割愛します。
(ちなみに、前半21分の場面です)


[まとめ]

さて、2試合を振り返ってみると、
レイソル戦はやはりレアンドロ・ドミンゲスの存在が大きかったのかなと感じます。
常に誰かがヤツを見てないといけないわけですから、
はじめから連動したプレスをするのは難しかったのかもしれまへん。
上のシーンを見ればわかると思いますが、右MFの太田は放置されてますからね。
レアンドロほど危険視してないわけです。はい。


[まとめ part2 
まぁ、改めて分かったことは、
積極的なプレスにはメリットもデメリットもあるということです。(あたりまえ)
高いラインでボールを奪えれば、それだけでビッグチャンスになりますからね。
でも、一つボタンを掛け違えてしまうと、
最終的にフリーの選手が出てきてしまって、危険なシーンを作られてしまう。

積極的にプレスを仕掛けるのもいいですが、
自分が行くべきなのか、
周りは連動しているか、
プレスがはまらなかった場合はどうするか、
といった判断や共通理解を深めることが不可欠ですよね。
ベガルタ戦では、ある程度リスク管理もできていましたし、
そういう意味では、今後に期待できると感じてます。


[最後に]

この高いラインからのプレスについて、
「リターンを得るためにはどうしても必要」と俊輔が言っていました。


試行錯誤を重ねながら、少しずつ熟成させていってほしいなぁと思います。