まぁ、ひどい試合でした。
名古屋戦の方がよっぽど良かったと思います。
ひとまず、大黒とタニの2トップについて。
大黒には裏へ抜け出させるためのロングパス。
タニには競り合ってキープさせるためのロングパス。
二人の長所を生かしたサッカーをやろうとしてたみたいですが、
とことん跳ね返されてましたね。
でも、ロングパスなんてそんなもんですよ。
中盤を省略するわけだから、ローリスクローリターンになるのは当たり前。
ローリスクハイリターンなんちゅうおいしい話はピッチの中にだって外にだってありません。
…だから、ロングパス中心のサッカーってつまらないんですよね。
ワクワクドキドキ感、まるで無しですからね。
とは言え、有効な手段になり得る状況もあります。
例えば、リードした状態で迎えた後半ラスト10分とか。
カップ戦の1stレグに勝った後の2ndレグとか。
そういう「失点さえしなければ勝てる!」という状況のことです。
というわけで、戦力があまりに乏しいチームを除いて、
普通はロングパス主体に責めないんですよ。普通は。
だって、試合は0-0から始まるんですから。
で、フロンターレ戦に戻りますが、
ロングボールばっかりで中盤から崩して攻める形が見られず、とても残念でした。
何のために森谷を入れてたのか謎です。
と言いつつも、良かったシーンを2つ。
パスカットで森谷にボールが渡る場面。
森谷くんはパスを受ける直前に前をチラリ。
この一瞬でどれだけ情報を得たかはわかりませんが、
少なくとも相手との距離、前にあるスペースを確認。
そのスペースへドリブルします。
(パンゾーがまだ最終ラインにいることもわかっていたはず…だからあえて…)
だからあえて、左を向いてドリブルしたんです。
「ぼくは気づいてません!パンゾーが上がってきてることなんて知りません!」
とでも言ってるかのように。
結果、素知らぬ顔でドリブルし、タメを作った上で切り返して右サイドのパンゾーにパス。
パンゾーの前には広大なスペースが…!
ちなみに手前の俊輔の前にも広大なスペースが…!
そりゃそうだ!!
中央で森谷くんがマーク引きつけてるんだから!!
でもこれって、ちょっと見方を変えたら危険なシーンとも言えます。
もし取られたら一気にカウンター喰らいます。
その代わり、打開できたらこっちのチャンス…ビッグチャンス…
ミドルリスクミドルリターンってとこでしょうか。
でも、だからこそドキドキワクワク感が出てきますよね。
面白いなぁって思えますよね。
次の場面も似たようなもんです。
最終ラインの中澤から中盤の俊輔へ。
すかさず相手2人がプレスに来ます。
そして、俊輔が選択したのは…
その相手2人の間を突いた森谷への縦パスでした。
この場面、安全に行くなら前線へロングパス。もしくはパンゾーor小椋へのパスでしょう。
でも、リスクを負って森谷へのパスを選んだんですよ、俊輔は。
だって、一番チャンスになりやすいんだから。
実際、フリーで前を向けた森谷はパンゾーとサイド崩す直前まで行きました。
ほんの少しのズレでフィニッシュまでは持っていけませんでしたがね。
それでも十分に可能性のある攻撃でした。
(ちなみに、俊輔のパスはダイレクトかつノールックでした。どんだけ自信あんだい、あんたは。)
横の関係でなく、縦の関係の俊輔&スーペル。
この試合で一番のお気に入りのシーンでした。
以上でマリノスの良かったシーンはおしまいです。
で、本当は見せしめにフロンターレの攻撃シーン(もちろん中盤からの崩し)も紹介しようと思ってたんですが、
文を書いてたら少しずつ希望が湧いてきたので中止します(笑)
いやね、ロングボールをやめろって言ってるわけじゃないんです。
失点のリスクも考慮しないといけないわけですしね。
ただもう少しだけ、希望を抱かせてくれるサッカーが観たい、
胸を踊らせてくれるサッカーが観たい、
それだけなんです。
そして、それができる面子がいることがわかってるからこそ、悔しいんだなぁ。
結果と内容に悲観してましたが、
それでもやっぱり希望は埋もれてるもんだ。うん。