2016年11月15日火曜日

仲川との相性。あと俊さんのドリブルからのスルーパス…@アビスパ福岡【J第2節②】

J第2節アビスパ福岡戦の続きです。

前回は、前田の動き出しに多少なりとも希望を見出すことができました。
後半で相手が運動量が落ちてくれば、
その動き出しがより輝きを増す展開が予想されました…

しかし、フランス人監督の判断は前半で交代…。
まぁ、わかるよ。
アビスパ相手に1点を追う中で、シュート3本どまり。
何かしらの刺激を与える必要があるわけです。
でも、ハーフタイムでの監督の修正も大きな刺激の一つになるよね。
その刺激を持って後半に臨んで、それでもダメだったら選手を交代すればいいのでは。
前半だけで交代されるというのは、選手として失格という烙印を押されたようなもの。
まるでチームが上手くいっていない原因を前田に押し付けたかのよう。
その前田を先発に抜擢したのは他でもない監督自身であるのにね。
詳しい内情はわからないので、何とも言えないけども、
今となっては監督と選手の関係が良くないという情報もあるし…
まぁ外国人監督らしいといえばそれまでだけどね。

さてさて、とはいえ後半から出場した仲川のプレーを振り返っていきます。
まずは一つ目のシーン。
後半開始早々から仲川のプレーが光ります。
ボールはパンゾーの元へ。

仲川はDFラインの裏に走り出す!


画像を見てわかる通り、相手DFをスピードで凌駕しています。
パンゾーがパスを出せるタイミングで走り出しているし、一発目から素晴らしい動き出し。
しかし、ここでもパンゾーからは縦パスが出ず。
残念ながら我らがパンゾーがいなくなるのは確定しているので、
新戦力のSBはパスに長けた選手が絶対的に必要ですね。
ただでさえCBからの逃げパスが多く、詰まりやすいポジションなので…

さてさて、パンゾーからパスは出なかったものの、その5秒後。
今度こそパンゾーから楔のパスが仲川へ。

そのまま近づいてきたマナブへボールを落とすと…

 マナブが細かいボールタッチをしている間に…
 またもやDFラインを狙う仲川!!

絶妙のタイミングでマナブから縦パスが出る!

しかしながら、パスが少々長くなってしまいシュートまでは至りませんでした。
でも、マナブと仲川のコンビは相性が良さそうですね。
マナブがボールを持っているとDFはうかつに奪いに行けません。
奪いに行った勢いを逆手に取られてドリブルで抜かれてしまう可能性があるからです。
その時間を利用して仲川が裏へ抜け出すことで、マナブからパスを引き出す。
マナブもパスを出すだけでなく、仲川の動きを囮にしてカットインする選択肢が生まれる。
楽しみなコンビであります。

次も楽しみなコンビ。
俊さんと仲川です。
DFと競り合いながら、なんとかボールを俊さんに渡した仲川。

すぐさま体制を立て直し縦へフリーラン。
ちなみにこのときの俊さんの姿勢を注目してください。
おそらくですが、このときすでに仲川へスルーパスを出すことを決めているはずなんですが、
あえて、そっちを見ていないんですね。
むしろ、逆サイドを狙っていると思わせるような体の向きをしているんです。
当然、DFはそちらのコースを切ろうとするわけですが…

シンプルな緩急をつけることで、縦へボールを持ち出す俊さん。
パスが出ることを信じて走り出している仲川。

俊さんのスルーパス発動。
もうこれ完璧過ぎます。美し過ぎです。
この俊さんのスルーパス、縦にボールを持ち出した次のタッチですからね。
①逆サイドを狙うふりをする。
②ボールを縦に運ぶ。
③スルーパスを出す。
この②と③の間がほとんどないんです。
明らかに最初から狙っているんです。
もうね、さすが俊さんです。
個人的に、俊さんが凄いところはパスやFKだけでなく、
ドリブルで相手を翻弄できるという点にあると考えています。
パスが上手い選手はいくらでもいますが、
自分自身でパスコースを作り出せる俊さんは他の選手とはレベルが違うのです。
それを改めて感じさせてくれるプレーでした。

そんな俊さんからのパスを受けた仲川でしたが、
これもシュートまでは結び付けられず…
なんでチャンスは作っているのに、マリノスはシュートまで行けないのでしょうか。
その要因の一つがこのシーンには凝縮されています。
すなわち、マリノスの選手がほとんど上がってきていないんです。
このシーンは、DFからのクリアパスを受けた仲川から始まっています。
カウンターっぽい攻撃だったことを考慮したとしても、
アタッキングサードにいる選手があまりにも少ない。
これでゴールできるとしたら、キーパーとの1対1を作る以外では無理なんです。
いくら仲川に縦へ急ぐ意識があり、そこにパスが通ったとしても、
他の選手もそれを信じてペナ内に入っていかない限り、決定的なチャンスは作れません。

そして最後の紹介。
ボールを持つのは中町。
中町がリスクを冒してここまで上がってきたことで、
先程よりも前線の選手が増えています。
当然のようにスペースを見つけて走り出す仲川。


タイミングを見極めて…

中町から縦パスが通ります!
相手DFに背中を向ける形になってしまった仲川でしたが…

脅威のクイックネスで即座に前を向き、
翔さん目掛けてクロスを放つ!!
準備万全だった翔さんにそのクロスがぴたりと合う!!
キーパーは一歩も動けず、マリノス同点!!!!!


という流れだったんですけど、残念ながらクロスがDFに当たってしまいました。
たらればになってしまいますけど、DFに当たりさえしなければ、
確実にゴールになっていたと思います。完璧な流れでしたもの。


この試合、最終的には俊さんのウルトラFKでなんとか引き分けに持ち込みました。
開幕戦のベガルタ戦と同じく、後半になってペースをつかみシュート数も増えましたが、
いかんせん決定的なチャンスはほとんど作れない。

次節は初勝利となったアルビレックス新潟戦。
結果も内容も芳しくないマリノスが、一体どうやって勝つことができたのでしょうか。
近いうちにレポートしたいと思います。


最後の最後になりますが、
今日のサウジアラビア戦はどうなることやら。
個人的には日本サッカーのターニングポイントとなる試合になるんじゃないかと。
つまり、世代交代が進むのかどうか、これに尽きます。
香川・本田・岡崎のピークは明らかに過ぎているのですから、
彼らが中心でいる限り日本代表の躍進はあり得ないと思います。
これはマリノスにも言えることで、
ボンバーや俊さんが中心でいる限りはリーグ優勝は難しいと言わざるを得ません。
ただ、代表と違って有望な若手選手を好きなように獲得できるわけではないので、
時間がかかるのは仕方のないことでしょう。
マリサポのみなさんも選手の契約について色々と想うところはあると思いますが、
何よりもまず監督人事をはっきりとさせてほしいところです。

それではまた!




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